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「特別連載 来て見てわかる!アフリカ:コンゴ民主共和国編 第3回」

「特別連載 来て見てわかる!アフリカ:コンゴ民主共和国編 第3回」

2016年は第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)が開催される年。「世界が見えるトピックス」では、国際協力機構(JICA)が派遣する「青年海外協力隊」が、住んでいるからこそわかる、アフリカの生の情報をお届けしていますが、今回は「青年海外協力隊」が派遣されていない、中部アフリカの大国、『コンゴ民主共和国』からの特別編です!国連開発計画(UNDP)で現地に駐在中の槌谷さんのレポート3回目です。

 

 

「コンゴと日本」

寄稿者:国連開発計画(UNDP) 槌谷恒孝

コンゴと日本、何か繋がりがあると聞かれて、答えられる人は多くないと思います。しかし意外なところでつながりがあります。

 

まずコンゴ人にとって日本と言えばマタディ橋と言う橋を思いだす人が多いです。巨大なコンゴ川にかかる唯一のつり橋であるマタディ橋は、日本の援助によって、1982年に完成しました。完成式には当時皇太子でいらした陛下も参列されています。全長1.2kmを誇るこの橋は、日本の技術者とコンゴの技術者の協力よって建てられたものです。そしてこの橋を立てた技術を活かして明石海峡大橋が建設されました。日本によって建てられたのは橋だけでなく、メンテナンス技術や物を大事にする心も技術者に受け継がれ、紛争中もずっと適切な維持管理を続けた結果、30年経っても非常に綺麗な状態で橋が保たれています。貴重な輸送経路となっているだけでなく、観光地としても有名で、新婚カップルがウェディングドレスを着て写真を撮っていることもあります。

 

それからプロレスファンにはおなじみの掛け声「猪木!ボンバイエ!」、実はリンガラ語だってご存知でしたか?伝説となっているボクシング世界ヘビー級王座決定戦モハメド・アリ対ジョージ・フォアマンが1974年10月30日に行われたのはコンゴの首都キンシャサです。そのため「キンシャサの奇跡」とも言われているこの戦いにおいて、観衆がリンガラ語で「アリ!ボンバイエ(やっちまえ)!」と言っていたのが日本でも使われるようになりました。
なぜこのような伝説的な試合がキンシャサで行われたのでしょう?それは当時のモブツ大統領が国庫から大金を払って呼んで来たのです。アメリカのテレビ放映時間に合わせ、現地の夜中に試合は行われました。

 

 

船外機のエンジンはほとんどが日本製

船外機のエンジンはほとんどが日本製

そして悲しいつながりもあります。実は広島で落とされた原子爆弾の原料であるウラニウムはコンゴで採掘されたものでした。これを知っているコンゴ人はさすがにほとんどいないですが、毎年8月になると、現地のニュースでも平和記念式典などは必ずニュースになり、広島は東京についで有名な都市となっています(最近は福島も加わってしまいましたが)。この話をコンゴ人にすると、ごめんね、なんて言ってくれる人もいます。

 

最後に意外なつながりといえば、よど号があげられます。よど号ハイジャック事件で有名になったよど号はその後いくつかの国に転売され、最終的にコンゴでその寿命を全うしたようです。VIP用飛行機として使用されていたらしいですが、買い取ったコンゴの航空会社が倒産したためそのまま放置されているとのこと。少し前までは空港に機体が置いてあったとのことですが、今はどうなったのか分かりません。

 

こんな小さくても意外なつながりはまだまだ他にもあるのですが、やはりコンゴでも日本と言えばトヨタやヤマハをはじめとする、自動車、バイク、船外機のエンジンなどが有名です。コンゴ川を要するコンゴでは船外機の需要も多く、私が見るエンジンの多くはヤマハです。自動車も日本からの中古輸入車がたくさん入ってきていて、懐かしい日本車のオンパレードです。幼稚園の送迎バスに大人が座っているのを見るとほほえましい気持ちになります。一度日本の霊柩車も見たことがあり、びっくりしました。聞いてみると、やはり用途は同じようです。

 

 

コンゴの新技術・信号ロボット

コンゴが誇る信号ロボットはソーラー電池で動いている

コンゴが誇る信号ロボットはソーラー電池で動いている

日本の技術力を高く評価してくれるコンゴ人ですが、コンゴでもハイテクの波は押し寄せています。それが「信号ロボット」。首都キンシャサと第二の都市ルブンバシに合計8台程度設置されています。ソーラー電池で動くこのロボットはコンゴ産で、信号を守らない市民、市民にお金を要求する交通警察に代わって導入され、好評を博しています。いつか日本でもこの信号ロボットが設置される日が来るかも知れません。

 

以上、3回にわたってお送りしたコンゴの紹介ですが、やはりここでは書ききれない多くの魅力があります。大きなポテンシャルと悲しい歴史を持つコンゴ。このコラムをきっかけに皆さんがコンゴに関心を持ってもらえれば幸いです。

 

http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/library/essay/essay_35.html
(参考リンク(外部):UNDPウェブサイトでの槌谷氏の寄稿)

 

 

 

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