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世界が見えるトピックス 特集

世界で奮闘する日本人ボランティア スリランカ 伊藤詩乃隊員

「世界が見えるトピックス」では、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals:SDGs)に注目しています。今回は、途上国で活動する日本人ボランティアをフィーチャー。スリランカの幼稚園で奮闘する伊藤詩乃隊員にインタビューし、現地のSDGsにまつわる課題や実情、そして、その活動に込めた思いをお伺いしました。

 

こちらの記事は、セカイプラス「MISSION17」番外編とも連動。
やついいちろうさんのスリランカ観光&レポートはこちら▼
http://nantokashinakya.jp/sekaiplus/vol03_mission17/05/

 

 

―スリランカで今、特に課題となっているのは、SDGsでいうと、どのゴールでしょうか?また伊藤さんの活動は、どのゴールに紐付くものなのでしょうか?

目標3「すべての人に保健と福祉を」と目標4「質の高い教育をみんなに」につながっています。幼児期の子どもには、「経験の中で様々なことを考え、知識を蓄える」「興味・関心のあることに集中して取り組む」という特徴があります。子どもたちは好きな「遊び」を通して、考えたり工夫したり、友だちと協力したりしながら、生きていくうえで必要な社会性や想像力、何か問題が起こったときに自分で考えて行動し解決する力などを身に付けていくんです。
―そうやって成長していくということですね。
ところが、スリランカの幼児教育では、絵画や文字の練習といった学問中心の活動が重要視されているため、子どもたちが主体となって遊びを楽しむ時間は殆どありません。生まれて初めて体験する集団の場で、すでに読み書きなどの“就学前教育”が始まってしまっているわけです。また、暑い気候や先生方の着用しているサリーという伝統衣装が運動には不向きという事情もあって、戸外で遊ぶことが極端に少なく、運動の習慣もないのです。
―なるほど。
スリランカには、幼稚園教諭のライセンスを取得できるトレーニングプログラムがあり、子どもの教育について勉強している先生方も多いものの、それを教えている講師が幼児教育の専門知識をもっているわけではないため、幼児期にどんな環境が大切か、「遊び」がどれだけ子どもの成長・発達に大きな影響を与えるのか、あまり理解がされていないんです。また、ライセンス無しで働いている先生達もいるのが実情です。そうすると、衛生面では見守りや見届けが不十分になり、「食事の前・トイレの後は手を洗う」といった習慣が子どもたちに身につかないという状況が起こるわけです。食べ物を素手で口に運ぶにもかかわらず、手洗いをしないといったように。

―そうした状況のなかで、伊藤さんはどのような活動を行なっているのでしょうか?

そこで私は、【子どもが「遊び」から学べる環境作り】を目標に「実践的な保育技術の導入」「衛生面や生活習慣の見直しと改善」「心身ともに健康的な体作り」「子ども主体の保育の導入」の4本柱を立て、拠点を置いている園では、先生を巻き込みながら衛生面の改善を図っています。また、子どもたちとコミュニケーションをとりながら簡単な運動や遊びも行っています。さらに今年からは、拠点園以外の園にも出向いてアクテビティをしながら子どもたちや先生方と交流しているんです。
―子どもたちの反応はいかがですか?
私は、「先生」というよりは、「楽しい遊びを提供してくれるお姉ちゃん」と思われているかもしれません(笑)。「明日も園に来てね」と言われると嬉しくなります。やはり、子どもが楽しんでくれるのが一番ですから。

―いいですね。教諭や実習生の反応はいかがでしょうか?

メモをとりながら私の活動を見てくれたり、声を掛けなくても一緒に参加してくれたりします。「日本の保育について教えて」「アクティビティや運動がやりたいけど、どうしたらいい?」といった質問を受けると、自分が必要とされていることを実感できますし、そうした積極的な姿勢を目の当たりにすることで、草の根でも、もっと頑張ろうと励まされます。しかし、保育を私に任せて別の部屋にお茶を飲みに行ったり、軽食を食べたりすることもしばしば……。先生方のそういった様子を見ていると、私が行っている活動の意味はあるのだろうかと悩むことも多いです。

子どもたちに手洗いを指導

―さまざまな苦労もあるのでしょうが、これまでの活動でどのような成果がありましたか?

拠点を置いている園では、「石鹸を使用して手を洗う」「手を洗うときは列を作って1人ずつ水道を使う」といったように、子どもたちの意識が変わり、ルールを守ることもできるようになってきました。また、先生が一人付き添って子どもたちの見届けをする姿も見られるようになりました。
―伊藤さんがスリランカにおけるボランティア活動で目標としていることがあれば教えてください。
目標は、二つあります。一つ目には、「自分自身もスリランカの子どもや先生方から学ぶこと」。そして、もう一つは、「環境に合わせて子どもを一番に考えた保育を、先生方を巻き込んで一緒にすること」です。

セカイプラス企画で、お笑い芸人やついいちろうさんが訪問

―それでは最後に、伊藤さんが感じるボランティアのやりがいや、喜びを教えてください。

やりがいを感じる瞬間は、子どもたちの笑顔を見ることができたときです。縁あって私と関ってくれる子どもたちには、みんな、笑顔になってほしいと願っています。
―ありがとうございました。

 

 

 

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