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世界が見えるトピックス 特集

“おいしい”は“遠い”世界を“近く”する 後編 〜edit JAPAN堺あゆみさん〜

毎年5月はフェアトレード月間と定められています。「フェアトレード」とは発展途上国で作られるものを適正な価格で購入することで、生産者のみなさんの生活を支援する取り組みです。今回の世界が見えるトピックスでは、いま話題のスーパーフード「フリーカ」を日本に輸入されている「edit JAPAN」代表の堺あゆみさんにインタビューし、「食べること」で「国際協力」ができる仕組み、その活動に込めた思いについて語っていただきました。

【前編はこちら】(http://nantokashinakya.jp/sekatopix/article0196/

 

こちらの記事は、セカイプラスとも連動。 古関れんさんがフリーカの魅力に迫った動画はこちら▼
http://nantokashinakya.jp/sekaiplus/report01/

 

 

―欧米や日本でのフリーカの普及状況はいかがでしょうか?
欧米でもスーパーフードとして、だいぶフリーカは広まっているようです。日本でも、テレビに取り上げられたことがきっかけで、だいぶ話題になり、私が輸入するパレスチナ産のフリーカ以外にもその後、いろいろ日本に入ってきました。「フリーカ」という言葉を知っている人もだいぶ増えました。
ただ、わたしも含め、日本人は熱しやすく冷めやすい部分もあるので(笑)、テレビ放映直後のブームのときは買い占めて、なかなか続かない部分もあります。でも、それも最初から想定内。きっかけは「流行」だとしても、それをきっかけに日本で広く知ってもらい、その後、細くても長く続けていきたい。長く続けることが国際協力につながる、そう思っています。最近は、ずっと買ってくださっているリピーターさんが多いです。

―食べることが国際協力につながる、というのは、誰にとっても気軽に取り組みやすいことですよね。

「国際協力するためにフリーカを食べる」という支援ありきの動機ではなく、「おいしいから」「身体にいいから」「ダイエットしたいから」「なんかおしゃれだから」・・・きっかけは何でもいいので、それが結果的に国際協力につながればいいなと思っています。ワクワクすること、楽しいこと、気持ちのいいこと。人間の本能的にもそういったことを訴求した方が、食べてもらえる、買ってもらえるのではないかと思います。
私の会社は小さい会社なので、大企業のように大量には輸入・販売しておりません。本当はたくさん買った方が現地の方の経済的支援にはなると思うのですが、まだまだ弊社はそのレベルではなく、国際協力というにはおこがましいほどの量。でも、国際協力は、経済的な支援だけではないと思っています。「興味を持つ」それだけでも国際協力につながっているのではないかと。
パレスチナ産のフリーカを食べることで、「今まで灰色だったパレスチナのイメージが、フリーカを食べて明るい色に変わりました」「ニュースの見方が変わりました」。そんな風にお客様によく言っていただきます。「“おいしい”は“遠い”世界を“近く”する」―――。「おいしい」という人間に共通する喜び・感動は、今まで遠い世界だった中東情勢のニュースを身近なものにしてくれる。今まで聞き流していたニュースの「パレスチナ」の部分に反応して、テレビを振り返るようになる。「無関心」が「関心」に変わるだけでも、世界は変わる、平和につながる、そう思っています。
現地メーカーの創業社長から「輸入の量じゃない、あゆみはパレスチナや私たちのイメージを日本で変えてくれた。アンバサダーだ。ありがとう」と言ってもらえた時は、涙が出るほどうれしくて、感動しました。
―素敵なお話ですね。そのほかにも、フリーカに携わるお仕事をされるなかでの喜びや苦労があればお伺いできますでしょうか。
苦労は数え切れません。
・輸入から販売に至るまで、すべてが初めてだったこと
食品の輸入が未経験だったうえに、ハードルの高い食材の輸入だったことから、輸入に至るまでの手続きには本当に苦労しました。また、日本では全く知られていない食材だったので、どう説明したらわかってもらえるか、どうしたら広く知ってもらえるようになるか、まずは食べてもらうことから、と、試食を持って営業・宣伝に行脚しました。輸入から販売に至るまでは、本当に苦労だらけでした。
・安心・安全・質をキープすること
食品なので、とにかく安心・安全が第一です。しかも、日本のお客様は最高品質を求められるので、製造工程での安全性確保はもちろん、クオリティコントロールについては、現地とかなり深くコミュニケーションを取っています。
・なかなか利益につながらないこと
パレスチナからの輸送費がとても高いうえに、様々な手数料や税金がかかり、店頭に並ぶときにはどうしても高くなってしまいます。それでもお客様にお買い求めいただきやすい価格に、と思って値付けすると、利益が出にくい。薄利多売の利益構造が根深い食品業界では、かなり付加価値をつけたり、ブランディングしたりしていかないと、食品単体では利益を出すのが難しいと今感じています。それもあって、本業であるエディターとしての仕事やPR、その他コンサルティング等で、利益をきちんと確保し、お客様とパレスチナにきちんと還元できたらと考えています。

・うれしいこと
食べた方から「おいしい!」の一言をきくと、苦労がふき飛びます。また、お客様から「こんなにおいしくて豊かな食材を、輸入してくれてありがとう。大変だったでしょう」と、よく感謝していただきます。お金を出して買ってくださっているお客様にそう言っていただけて、感謝の気持ちでいっぱいになります。パレスチナの方々に喜んでもらえることももちろんうれしいですが、フリーカを輸入していなければ出逢えなかった人々に出逢えることも喜びです。

―それでは最後に、今後の目標や夢を教えてください。
フリーカを通して、昔一度目指してあきらめていた「国際協力に携わる」という夢に少しだけ近づけました。そして、フリーカ以外にも今、パレスチナ産のオリーブオイルやスパイスなど、おいしくて身体にやさしくて、日本では珍しい食材の輸入・販売を始めています。
次の夢は、そういった食材を販売したり食べられたりするお店を開くことです。世界中で眠っている「ワクワクして、心地がよくて、結果的にだれかのHappy(=国際支援)につながるモノ・コト」。そういった食材や雑貨などを集めたお店&食堂を開くのが今の夢です。国にかかわらず。
ふらっと立ち寄っておいしいものを食べておしゃべりしていたらいつの間にか元気になる、自分の暮らしに潤いを与えてくれるモノに出逢える、今まで知らなかった世界に触れられる、困ったことをぽろっと言える……どんな人でも自分の居場所になるような、オアシスになるような場。お店に集う異質の人同士のおしゃべりによって、化学反応が起きて新しい発明・発見もある。楽しみのために、癒しのために立ち寄るお店なんだけれども、それが結果的に国際支援につながり、みんながHappyになる。そんなお店を開くのが今の夢です。またまた利益を出すのは難しそうですが(笑)。
―お店ができるのを楽しみにしています! ありがとうございました。

 

 

 

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