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世界が見えるトピックス 学生レポーター企画

SDGs達成のカギを握るテクノロジー~私たちの想いとアクションを繋いだSGS 2016~

~アフリカ~見て見ぬふりはしない 矢野デイビットさんトーク&ライブレポート 札幌ドーム展望台

世界に向けて東京から!全員で集合写真

文章:学生レポーター 宮武由紀子

9月16日(金)に開催されたソーシャルグッド・サミット(SGS)2016東京ミートアップに、なんとかしなきゃ!プロジェクトとの学生レポーターとして参加しました。SGSは、毎年国連総会に合わせてUNDPが世界各地で主催するイベントで、今年7年目を迎えます。2030年までに持続可能な開発目標(SDGs)を達成するには、国連の中だけで議論するのではなく、より市民社会に開かれた議論の場づくりが必要だとの考えから、今年もSGSは広く一般の方を巻き込んで開催されています。今回は貧困や教育、公衆衛生、防災などの社会課題解決のためのソーシャルメディアや新しいテクノロジーの活用法の紹介、議論がされました。

SDGsのカラフルなロゴが参加者を迎えてくれました

冒頭は、近藤哲生UNDP駐日代表の挨拶に続いて、4人がらソーシャルグッド(社会貢献活動等を支援・促進するソーシャルサービス、または、そうしたサービスを通じて社会貢献活動を促進する取り組み)の実例を発表しました。国際協力、障がい者支援、そして防災分野まで幅広い実例が報告されました。新しいテクノロジーやメディアを積極的にそれぞれの分野に合った形で応用し、実践している例ばかりでした。

私はもともと、新しく生まれるテクノロジーをどのようにして国際協力に応用できるのかに関心を持っています。そこで内藤智之JICA国際協力専門員のプレゼンテーションで紹介のあった、ユニセフがマラウイでドローンを活用して、開発途上国の保健衛生の問題を解決しようとしている実例に非常に興味をもちました。

途上国におけるICT活用の最新事例を紹介する内藤さん

また、聴覚障がい者のために開発された「Ontenna」という人間の髪につけて音を感じ取ることを可能にする装置を開発した富士通の本多達也UIデザイナーの実例からも、新しいテクノロジーで、障がい者が抱えている課題を解決し、その人の生活スタイルまでも変えることができることのインパクトの大きさに改めて気づかされました。

実際にOntennaをつけてプレゼンする本多さん

そして、私と同じ大学3年生の塚田耀太さん。熊本地震直後に開始した活動「Youth Action for Kumamoto」で、多岐にわたる防災情報の集約と発信をFacebookやGoogleマップなどの身近なツールを利用して行ったそうです。最新のテクノロジーではなくとも、そのテクノロジーの情報伝達の速さや使いやすさという特性を活かし、オフラインで存在するコミュニティを支援する役割を果たすことができると確信しました。

熊本地震発生時、どのように情報を集約・発信したか話す塚田さん

また、準認定ファンドレイザーの資格をお持ちの田才 諒哉さんはREADYFORでクラウドファンディングの活動を行っています。READYFORを通して国際協力の後方支援で、国際協力を実際行う人とそれを資金的に応援するコミュニティが生まれているそうです。まさにSDGsの目標達成そのものの後方支援の役割を果たされていると感じました。

これらのソーシャルグッドを実践している方々のお話を聞いて、テクノロジーそのものの重要性はもちろんですが、今回の発表者4名のように、様々な課題を抱える人たちに寄り添い、テクノロジーと課題を抱える個人やコミュニティの間に入って、テクノロジーを操る「人」こそが、SDGsを達成するカギになると強く感じました。

事例発表の後は、参加者も交えてのオープンダイアログが行われました。

田才さんと参加者のディスカッションの様子

私は国際協力コミュニティ分野の田才さんのグループに参加しました。「クラウドファンディングは国際協力におけるお金の流れを加速させることができる」と話されていたのが印象的でした。私も国際協力に携わってきた中で、お金と国際協力は切っても切り離せない問題にもかかわらず、国際協力にビジネスの視点が入ることに違和感を覚える人が多いことに疑問を感じてきました。そこで今回思い切って田才さんに、「国際協力にお金を流すには、NGO側そして支援者は何をすればよいと思うか」と聞いてみました。田才さんの答えはとてもシンプルで、「お互いに寄り添うこと」。NGO側は「自分たちはいいことをしてるけど、共感を得られないのは仕方がない」とあきらめるのではなく、共感が得られない理由を分析し、共感を得る努力をすることが大事とおっしゃっていました。支援者側も寄付をするだけでなくNGO側からの寄付に対する良い報告を得ることで、もっと知ろう、また寄付してみようという流れになり、双方が寄り添う関係づくりにつながるそうです。クラウドファンディングはお互いが寄り添いやすくするためのコミュニティ形成を支援するツールなのだと理解することができました。

全体を通して、SDGsを達成するには、今回のソーシャルグッド・サミットで議論したような考えや想いが世界中で共有される必要があると感じました。そしてその想いが共有されるだけでなく、一人ひとりが自分の得意分野や興味に応じ、少しずつアクションを起こしていくことも大切だと再認識しました。

今回は学生、留学生、会社員、NPO関係者など、多くの人が集まり、議論しました。これをきっかけに、参加者の身近な方、そのさらに身近な方というようにどんどんSDGsについて考え、アクションを起こす人が増えることが感じられるような、熱気あふれるサミットでした。一人ひとりの一つひとつのアクションが2030年につながっている。それを肌で感じた金曜日の夜でした。

ソーシャルグッド・サミット(SGS)2016東京ミートアップのプログラムはこちらからご覧いただけます。また、ニューヨークで開催されたSGS2016の動画アーカイブ(英語)はこちらからご覧いただけます。

Photo Credit: UNDP Tokyo/Yukiko Abe